和室から洋室へのリフォームは、比較的よく行われる工事です。時代の変化で、机やイス、ベッドなど、家具を使う近年のライフスタイルにあった部屋にしたいと考える人が増えてきているためでしょう。

しかし「和室から洋室」と一口に言っても、畳をフローリングにするだけの工事から、壁や天井も含めた部屋全体の工事まで、リフォームの内容はさまざまです。今回は、和室から洋室にリフォームするメリットをご紹介したあとに、具体的なリフォーム内容と工事をする際のポイントを解説します。

和室から洋室にリフォームするメリット

和室から洋室にリフォームするのには、以下のようなメリットがあります。

・ダニによるトラブルが発生しなくなる

・家具を置いても跡が残りにくくなる

・畳や障子、ふすまなどのメンテナンスの手間とコストが不要になる

・車イスやベッドの利用など、高齢者が過ごしやすい部屋になる

和室から洋室にすることで、掃除やメンテナンスの手間とコストを大きく削減できます。また室内で車イスが使えるようになる、ベッドにすることで寝起きに際しての体の負担が軽くなるなど、高齢者対応が可能になるのもメリットです。

和室から洋室へのリフォームで行う内容

それでは和室から洋室へのリフォームで行う内容を、具体的にご紹介していきます。

畳をフローリングに変更

和室から洋室へのリフォームで、もっともよく行われるのは畳からフローリングへの変更です。壁や天井がもとのままでも、畳がフローリングになるだけで、一気に洋室らしくなります。実際、畳からフローリングへ変更するだけで、和室リフォームを終了することもあります。

畳からフローリングに変更するときには、下地材の調整が必要です。畳は厚さが40〜50mmほどありますが、フローリングは12mm程度しかないためです。また、床を支える根太と呼ばれる横木も、畳の場合は強度があるので455mm前後で組まれていますが、フローリングは強度が弱いため303mm程度で組み直す必要があります。

壁と天井の張り替え

畳からフローリングに変えるだけでもぐっと洋室らしくなりますが、壁と天井を張り替えることでさらに和室感をなくせます。

和室の壁は、真壁(しんかべ)と呼ばれる柱が見える構造になっていることがほとんどです。一方洋室は、柱を隠した大壁(おおかべ)という構造を採用するのが一般的です。そのため和室を洋室にするときには、壁の厚みを調整し、石膏ボードを張るなどして大壁へと変更する作業を行います。

もしくは真壁を活かすことで、和モダンな洋室にするのもおしゃれです。

建具をドアに交換

フローリングや壁をリフォームしても、ドアがふすまのままでは違和感があります。建具もドアへと変更しましょう。

ふすまからのリフォームでは、開き戸にするよりもそのまま洋風の引き戸にするのがおすすめです。開き戸はドアノブを握って回し、さらに押したり引いたりするといった動作が必要で、高齢者には負担になります。

すりガラスがはまった引き戸にすれば、明かりを取り入れられるので和室を明るくするのにも効果的です。

押し入れからクローゼットに変更

和室の押し入れも、あわせてクローゼットにリフォームしましょう。押し入れは中で二段に区切られていることがほとんどですが、棚を取り払うことで一気に使い勝手が良くなります。使いやすいように仕切りを設置したり、ハンガーパイプをとりつけたりすると良いでしょう。

クローゼットの扉は引き戸よりも、折れ戸タイプがおすすめです。全面が開くようになるので、大きな物の出し入れを楽に行えるようになります。

和室から洋室へリフォームするときのポイント

ここでは、和室から洋室へリフォームするときのポイントを2つご紹介します。

あわせてバリアフリー対応を検討する

和室から洋室へリフォームするときには、あわせてバリアフリー対応を検討しましょう。

古いタイプの和室は、敷居の高さぶん床面が高くなっているのが一般的です。そのまま根太の高さだけ調節してフローリングに変更することも可能ですが、下地からやり直して廊下と高さをそろえるのがおすすめです。将来高齢になったときに、再度バリアフリーにリフォームする必要がなくなります。

断熱も検討する

和室から洋室にリフォームするときには、あわせて断熱を検討するのがおすすめです。古い家では、壁や床下に断熱材が入っていないケースが少なくありません。

壁や床を撤去するときに同時に断熱工事もしておけば、冬暖かく夏涼しい部屋で過ごせるようになります。とくにフローリングは畳よりも冷やっとするので、床下だけでも断熱材を入れることをおすすめします。

まとめ

和室から洋室へのリフォームは、畳をフローリングに変えるだけの簡易的なものから、天井・床、押し入れまですべてやり直す本格的なものまであります。どこまでリフォームするか、予算にあわせて検討すると良いでしょう。

祢冝田建設でも、和室から洋室へのリフォームを承っております。ご予算内で最大限の希望をかなえるリフォームをご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。