自分の家をさらに心地良い場所にするため、親から譲り受けた家をライフスタイルに合わせるため、さらには、マイホームを持つために中古物件を購入した際など、リノベーションは、より良い家を手に入れるベストな方法です。最近は、新築よりもリノベーションが人気を集め、様々な情報も増えてきています。

しかし、リノベーションを成功させたいと強く思ってはいても、スタートラインに立っている時点では、まだリノベーションですべきことが漠然としていて分からないという方は少なくありません。そこで、今回はリノベーションを成功させるためのカギや、陥りやすい落とし穴についてご説明したいと思います。

1.絶対失敗したくないリノベーションを成功させるには?

高いお金を払って、これから何年も暮らしていく家をリノベーションする、ということを考えると絶対に失敗したくないものです。むしろ、成功させて満足できる、心地良い家にリノベーションをしたい、と願うのは当然です。当然の願いを叶えるために、リノベーションを成功させるカギをご紹介したいと思います。

■成功のカギは会社選びにかかっている!?

どこをリノベーションするか、どれぐらいの規模か、マンションか戸建てかに関係なく、リノベーションを行ううえで全てに言えるのは、会社選びを慎重にすることが重要です。

良い会社選びをするうえで、技術力やデザイン力、経験量や工事費などはもちろん重要ですが、そもそも確実にコミュニケーションがとれるかどうか、という点は特に大切です。家族のカタチや、暮らす人、建物や場所など、ひとつとして同じものがない家に合わせて、リノベーションはオーダーメイドで自由設計です。まだカタチの無い、見たことがない家を作り上げていくためには、リノベーションを行ってくれる会社とのコミュニケーションがしっかりとれるか、自分の要望が伝わり、それをカタチにしてくれるか、という点が重要になります。

中には、施工例を確認して、理想的なオシャレな家のリノベーション経験が豊富だからと相談したものの、暮らしの中で困っている部分が上手く伝わらなかったり、一方的にデザイン性が良いプランを勧められ、見た目は良くなったものの生活しづらかったり、商品の選択肢が少なく予算オーバーしてしまった、という方もいらっしゃいます。頻繁に時間を取って打ち合わせしてくれるので、申し訳なくなって、要望を伝えづらくなったり、そんなものなのだろうと希望を伝えるのを諦めたりしたという方もいらっしゃいます。

しかし、リノベーション後に家に住むのは、担当者ではありません。工事を実際に出来るかどうかに関わらず、まず自分の意見や要望を伝えられる関係性が大事です。ホームページや施工例、口コミを見て条件に合ったリノベーション会社をいくつか絞り込んだうえで、実際に会って担当者と話して、自分の要望や漠然としたイメージが伝わっているか、今後長期的な打ち合わせになっても、自分の意見を伝えやすいか、という点を確認しておきましょう。また、話しやすいと思った担当者が初回だけ、契約まで、というケースもあります。打ち合わせからリノベーション工事を終え、引き渡しまで一人の担当者が窓口になってくれる会社を選ぶことで、何でも伝えやすい関係が築けて安心ですし、伝言・引継ぎ漏れなどの問題が無くてすみます。

2.リノベーションを成功させるための心構えとは?

リノベーションを成功させるカギ、ポイントをおさえたうえで、心構えや準備も必要です。どのような思いや意識でリノベーションに取り組むと、成功へと導けるのかを、陥りやすい問題とともにご紹介したいと思います。

■目指すのは見せる家ではなく快適に暮らせる家!

より良い家にリノベーションするために、出来るだけ多くの情報や知識を取り入れることは役立ちます。しかし、SNSでオシャレな家ばかりを見て、情報を集めすぎているうちに、現実離れしたデザイン性重視の家に憧れてしまうということもあります。いつの間にか、インスタ映えするような家を目指してしまい、そこで暮らすことが重視されていないプランに変わっていることがあるかもしれません。

オシャレで素敵な家にするのは、お気に入りの場所にするうえで重要ではありますが、目指すのは、誰かに見せたり、眺めたりするための家ではありません。また、友人やネットでのアドバイスは重要ですが、周りの人の意見に影響されすぎてしまうのも良くありません。意見される度にプランが変わってしまい、なかなか打ち合わせが進まないということもあります。リノベーションの一番の目的は、自分や家族が快適に暮らせる家にすることだ、ということを意識して、情報集めやプランニングに励みましょう。

■目的・優先順位を明確にしておく!

より具体的にリノベーションのプランを立てたり、知識が増えてきたりすると、リノベーションでやりたいことや選択肢が増え、何が一番良いのか分からなくなったり、予算オーバーになったりするので、目的や優先順位を明確にしておくことは大事です。SNSの情報や、周りの人からの意見に影響を受けすぎないという点でも効果的です。

初めから、どのようなリノベーションにするか、細かな点が決まっているという方はほとんどいませんが、今の暮らしの問題点や、理想の暮らし、予算などに関しては大まかに決まっているはずです。それを箇条書きにして優先順位を決めておきましょう。アイディアややりたいことが増える度に、また詳細が見えてくる度に、今までの優先順位と比較して、加えていくことで、打ち合わせ中や見積もりの確認の際に、悩みすぎずにすみます。優先順位が決まっていれば、予算内でリノベーションをするという点でも、どこにお金をかけるべきか、どこを削ることができるか分かりやすくなります。

3. まとめ

絶対失敗したくないリノベーションを成功させて、快適な暮らしに繋げるためには、会社選びを慎重に行うことが大切です。会社選びでは、技術力やデザイン力、豊富な経験値を確認することも大事ですが、自由設計となるリノベーションでは、自分の要望や意見が伝わるか、理想をカタチにするためのコミュニケーションが充分にとれるかどうかが大事です。打ち合わせから引き渡しまで、担当者が変わらない会社を選びましょう。また、情報や知識を増やしても、見せる家ではなく、快適に暮らす家にすることを意識して、目的や優先順位を常に明確にしておくことも大切です。

リノベーションの知識や施工例など情報が増えているとはいえ、デメリットもあるので、上手に活用しながらリノベーションを成功へと導きましょう。