おこもり感のある小さなスペースが居心地よいと感じることはありませんか?不思議なもので、人は狭い場所に心地よさを感じることがあります。
家の中につくった、おこもり感のある空間を「ヌック」といいます。
この記事では、ヌックの使い方や注意点を紹介。ヌックを作ってみたい方は参考にしてください。
ヌックはどんな場所?
ヌックは部屋ではありませんが、3方を壁に囲まれた空間です。広さは2~3畳程度で、小上がりにしたり、腰掛けられるベンチを作ったりします。広く作れば寝転がって昼寝もできる、そんなスペースです。
おこもり感をより出したい場合は、天井を低くする、入り口を狭くするなどの方法があります。
ヌックにはドアは作りません。空いていれば家族の誰もが気軽にくつろげる場所です。ヌックは開かれた個室ともいえるでしょう。
ヌックはどこに作る?
ヌックは家族が使いやすい場所、集まりやすい場所に作ります。
一番多いのがリビングやダイニングスペースです。ソファやダイニングチェアの近くにヌックを作れば、ほどよい距離感がありながら、コミュニケーションを取れます。
また、リビング階段がある場合は階段下がデッドスペースになります。収納スペースとして活用するのもよいですが、ヌックを作る場所としてもおすすめです。
もうひとつおすすめの場所が窓際です。日当たりのよいヌックは読書をするのにピッタリ。リビングに腰高窓があれば、明るいヌックを作ることができます。
ヌックと小上がりは異なる
ヌックと似たものに「小上がり」があります。小上がりは畳やフローリングで段差のあるスペースを作るものです。
ヌックとの違いは、こもり感がないこと。ヌックは壁に囲まれ、天井を下げることによって、独特のこもり感を出します。少人数でくつろぐ、1人で読書に集中するといった目的に適しています。
一方、小上がりは家族みんなで寝転がれる程度の広さがあり、ワークスペースにしたり、臨時の客間にしたり、多用途に使える空間です。
ヌックにデメリットや注意点はある?
ヌックを取り入れると、リビングやダイニングが変化に富んだ空間になります。
暮らしを豊かに変えてくれるヌックですが、デメリットや注意点についても確認しておきましょう。
面積を費やす
用途にもよりますが、ヌックは2~3畳の面積を使用します。広さに余裕があれば問題ありませんが、ヌックに面積を使った場合にリビングやダイニングの空間が圧迫されないか事前に確認しましょう。
費用がかかる
現状あるデッドスペースをヌックにする場合や、収納スペースをヌックに変える場合は、費用を抑えることも可能です。
ヌックスペースの造作からする場合は、間仕切り壁や小上がりの造作に費用がかかります。照明を設置する場合は電気工事、場所によっては空調や換気工事が必要になることもあるでしょう。
注意点は目的を明確にすること
ヌックは目的に合わせた設計をする必要があります。ヌックが意図と異なる仕上がりになると、使われずに物置となってしまうことも。家族で話し合い、用途をしっかり定めてから仕様を決めましょう。
暮らしが楽しくなる!ヌックの種類や使い道
ヌックの具体的な使用例をご紹介します。ヌックを作って後悔しないためには、使用目的を明確にすることが大切です。
ヌックをソファ代わりに
ソファを置かずに広々としたリビングを作りたい場合は、ヌックを作るのがおすすめです。造り付けソファのようになるので、場所を取らずにリビングを広々と使えます。
リーディングヌック
壁に囲まれたヌックは、読書に集中できるスペースになります。腰高窓に作れば、明るく読書しやすい環境に。さらに可動式の照明があると、いろいろな姿勢でくつろぎながら本を読むことができます。
子どもの遊び場
壁に囲まれたヌックは、洞窟のような空間ともいえます。子どもにとっても、ヌックはワクワクする環境です。
ヌックの広さは子ども2~3人が遊ぶ場所としてもピッタリ。ロールスクリーンをつけておけば、おもちゃが散らかっていてもサッと隠すことができます。
ヌックをリフォームで作る費用と抑えるポイント
ヌックはリフォームで作ることも可能です。間仕切り壁を新たに作る場合は、1面につき20~30万円程度の費用がかかります。他に小上がりを作る、照明を設置する場合にはさらに費用がかかることも。ヌックを作るためにかかる費用を抑えるポイントをご紹介します。
家具を使って工期や費用を抑える
間仕切り壁を造作する工事は大掛かりですが、天井まである家具を使うことでヌックのように囲まれた空間を作ることもできます。家具とベンチの奥行きが同じ物を選ぶ、材質を統一すると一体感が生まれます。
押し入れをリフォームして費用を抑える
押し入れやクローゼットは、扉を外せばヌックのような空間になります。小上がりを作る場合の費用はかかりますが、間仕切り壁を作る費用はかかりません。費用を抑えてヌックを実現できます。
その際には、壁紙の色やデザインを変えてアクセントをつけることがポイントです。
また、押し入れの場合は広さがあるので、ワークスペースにしたり、子どもの遊び場にしたりすることができます。
まとめ
ヌックは後付けで作ることも可能ですが、使用目的を明確にしてからリフォーム計画を立てるのがおすすめです。リビングに設置したい場合は、リビングのリフォーム計画に組み込みましょう。
ヌックは、インテリアのアクセントにもなるため、内装のデザインを周囲と変えることもポイント。変化に富んだ空間が家族に楽しい時間をもたらしてくれるでしょう。
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