「モルタル外壁が劣化してきたけれども、メンテナンス方法がわからない」と悩んではいないでしょうか?
モルタル外壁が古くなり、汚れやヒビが気になるときには「塗り替え」か「新しい外壁材の上張り(カバー工法)」をおこなうのが一般的です。
今回は、それぞれの特徴やメリット・デメリット、どちらがいいのか選ぶ方法などを解説します。
モルタル外壁とは
モルタル外壁とは、セメントに砂と水を混ぜて練り上げたものを、「ラス網」と呼ばれる網に塗りつける外壁の施工方法の1つです。表面は、塗料を吹き付けたり塗ったりして仕上げます。近年はサイディングが主流となった外壁ですが、ひと昔前はモルタルで作るのが一般的でした。
モルタル外壁は「湿式工法」と呼ばれ、水を使用するため乾燥するのにあわせてクラック(ヒビ)が入りやすいのが特徴です。地震などでもクラックが発生し、剥離してしまうことがあります。さらにほかの外壁材と比較すると重く、耐震性も劣ります。
このような理由から、近年は軽量で施工しやすいサイディングが選ばれることが多くなっています。
モルタル外壁を塗装メンテナンスするメリット・デメリット
モルタル外壁のもっとも簡単なメンテナンス方法は、塗装し直すことです。ここでは塗装メンテナンスのメリット・デメリットを紹介します。
塗装メンテナンスするメリット
モルタル外壁を塗装メンテナンスするメリットは、コストを抑えられることです。サイディングで上張りするのと比較すると、材料費も職人の手間もさほどかかりません。防水性を失ったモルタル外壁も、塗り直すことで防水機能を復活できます。
塗装メンテナンスするデメリット
塗装メンテナンスのデメリットは、モルタル外壁が健全である場合にしかおこなえないことです。外壁が汚れていたり、表面だけ細かなヒビが入ったりしている程度の劣化なら、塗装でカバーできます。しかしモルタル外壁が大きくヒビ割れているような場合は、塗装は補修の代わりにはなりません。
モルタル外壁をカバー工法でメンテナンスするメリット・デメリット
モルタル外壁の劣化が激しい場合には、カバー工法でメンテナンスするのが基本です。カバー工法とは、既存のモルタル外壁はそのままに、上から新しい外壁材で新しく壁を作る工法です。基本的には軽量な金属系のサイディングを使用します。
ここではカバー工法のメリット・デメリットを紹介します。
カバー工法でメンテナンスするメリット
モルタル外壁をカバー工法でメンテナンスするメリットは、塗装するよりも工期が短くすむケースが多いことです。カバー工法では再塗装するときのような高圧洗浄機でのモルタル外壁の洗浄が不要で、また塗装が乾くのを待つ時間も必要ありません。
さらにカバー工法は、断熱性と遮音性が向上するのもメリットです。既存の外壁の上に新たに壁を作ることで壁が二重構造になり、熱や音が伝わりにくくなるためです。ただし効果を得るには、金属系サイディングは断熱材が裏打ちされたタイプを選ぶ必要がある点には注意しましょう。
カバー工法でメンテナンスするデメリット
モルタル外壁をカバー工法でメンテナンスするデメリットは、塗装メンテナンスと比較すると費用が高くなることです。また既存の外壁の劣化が激しい場合には、強度が弱いためカバー工法ではメンテナンスできません。
モルタル外壁がそのような状態のときには、一度すべて剥がしたうえで、新しい素材で外壁を作り直すリフォームが必要です。
どちらを選ぶかはプロに判断してもらうのがおすすめ
モルタル外壁のメンテナンスを、塗装とカバー工法のどちらでおこなうのかは、外壁の劣化症状によって判断します。
塗装メンテナンスで安くすませたいと考えていても、塗り直しだけではカバーできないほどのヒビが入っていれば、塗装以外の方法を考えなければなりません。せっかく塗装したとしても、数年でヒビが大きく広がってしまえば、結局再度カバー工法などをおこなう必要があるためです。
とはいえ、外壁がどのような状態で、どちらの方法が適しているのかは、簡単には判断できません。基本的にはプロに依頼し、外壁の状態をチェックしてもらう必要があります。場合によっては、どちらでも対応できず、張り直しを提案される可能性もあるでしょう。
モルタル外壁の劣化が気になるときには、まずはリフォーム業者などにチェックを依頼するのがおすすめです。
まとめ
モルタル外壁のメンテナンス方法は、塗装とカバー工法のどちらかを実施するのが一般的です。基本的には劣化の程度が軽ければ塗り直しを、状態が悪ければカバー工法を選択します。
祢冝田建設では、外壁のリフォーム工事も承っております。劣化状況を確認したうえで適切なご提案をいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。