最近は、ベランダ(バルコニー)が始めから付いていない戸建の新築が増えています。しかし、ベランダは当然のものとして備わっていることが多く、今住んでいる家や、中古物件の多くがベランダ付きです。そのためリノベーションでも、間取りを考えたり、外観を変えたりするうえで、ベランダを無くすことを考える方が増えています。

しかし、ベランダは必要ないのでしょうか?ベランダを無くしても大丈夫なのでしょうか?リノベーションでベランダを撤去する際の注意点とともにご紹介したいと思います。

1.なぜベランダが要らないの?

新築を含め、なぜベランダの無い家が増えているのでしょうか?当たり前に備わっていたベランダが必要ないと感じる人が増えている理由についてご説明したいと思います。

■ベランダには洗濯物を干さない!?

ベランダの使用目的で一番多いのが、洗濯物を干す場所として使うことです。その点で、ベランダに洗濯物を干す人が減っていることから、ベランダの必要性を感じない方が増えています。

洗濯物をベランダに干さない理由には、いくつかあります。例えば、外気に浮遊する花粉などのアレルギー物質やウイルスを洗濯物に付着させないために、部屋干ししているという方や、生活スタイルが、夜に洗濯をして干すので、部屋干しや乾燥機付き洗濯機を使っているという方もいます。

さらに、リノベーションで間取りを変えて、導線の良いところにランドリールームが設けることが出来るので、わざわざ外に干しに行く手間が省け家事の時短になるという場合もあるかもしれません。2階にあるベランダは特に、洗濯物を持って上がるのが大変で、ランドリールームを設ける場合や、1Fのバルコニーや庭に干すなど、ベランダがある場所ゆえに使わなくなったというケースもあります。

■使っていなくてもベランダの維持管理は必要!

使っていなくても、わざわざ今あるベランダを無くす必要は無いのではないか、と考えるかもしれません。しかし、ベランダは使っていなくても、砂ぼこりが溜まりやすく、定期的な掃除が必要になります。使っていないと、人の気配がないことからハトなどの鳥の住処になってしまうことさえあり、ベランダに出られない、汚れが増していく一方なんてことさえあります。また、ベランダの排水口にゴミや枯れ葉が溜まると雨水が逆流するなどの問題が生じやすくなり、雨漏りなどの原因になってしまうので定期的な掃除は欠かせません。

さらに、ベランダの床は5~6年ごとに塗装やメンテナンスをして維持管理を行わなければ、防水性が弱くなり、雨漏りの原因に繋がってしまいます。雨漏りによるベランダの腐食だけでも問題ですが、外壁と接地している部分の腐食も進むと、家の構造にも影響を及ぼしてしまうので危険です。

このように、使っていないのに掃除の手間や維持管理費用がかかること、雨漏りリスクを最小限に留めることを考えると、ベランダを無くしたいと思う方は少なくありません。

また、ベランダのないスッキリとした外観がモダンな印象の家にすることが出来るので、中古物件のリノベーションで外観のデザインを変えるうえで、必要のないベランダを無くすというケースも増えています。

2.リノベーションでベランダを無くす時の注意点

ベランダを撤去するメリットを考えたうえで、リノベーションで撤去することを決めるかもしれません。しかし、ただ撤去するだけではなく、問題やデメリットとなりえる部分に注意してリノベーションを行わなければ、撤去したことを後悔するかもしれません。ベランダを撤去する際の注意点をご紹介したいと思います。

■外壁への影響を考えておく!

ベランダはいらないから、リノベーションで単純に撤去すれば工事は終わり、というわけではありません。ベランダの撤去はベランダ本体だけではなく、外壁や窓に影響するからです。ベランダが設置されていた地面や外壁の接地面の修繕が必要になります。何年もメンテナンスせずに放っておいたベランダの場合は、撤去すると、外壁の腐食など問題が生じていることが明らかになる場合もあり、補修工事が必要な時もあります。

また、ベランダに出るための窓は床から天井近くまである掃き出し窓が一般的です。ベランダが無くなってしまうと、出入り出来る窓は危険ですし、部屋の中が丸見えになりやすく見栄えもよくありません。そのため、掃き出し窓を腰窓に変えたり、落下防止の手すりを取り付けたりするなどのプラスの工事と費用がかかることも想定しておかなければいけません。

ベランダを撤去した部分の壁や窓だけを修繕することは出来ますが、新たな工事で外壁塗装の色が変わるなど、見栄えが悪くなってしまうことも覚えておかなければいけません。そのため、ベランダの撤去は、外壁リフォームなどのタイミングで行う方が、工事がスムーズでベランダや窓のない外観全体のバランスやデザインを考えたうえでの色選びも出来ます。ベランダの撤去工事には足場代もかかるので、別々に行うよりも外壁リフォームと一緒に行った方が、費用の面でもメリットになります。

■ベランダが無くなると必要になるものもある!

ベランダを無くす際には、必要な物が補えているかを確認しておくことも重要です。ベランダに洗濯物を干していたのであれば、そのスペースに変わる場所を確保したり、ランドリールームを設けたり、乾燥機付き洗濯機を設置したりする必要があるかもしれません。洗濯物に関しては、日常のことなので意外と意識出来るかもしれませんが、忘れやすいのが布団などの大きな物を干す場所です。普段の洗濯物に比べると回数は少ないものの、布団を干す場所が無くなって不便になったという後悔の声は少なくありません。ベランダを無くす時に、どこに布団を干せるかを想定しておきましょう。ベランダ自体は、家の外まわりですが、家事導線や間取りに影響することなので、室内のリノベーションとセットで考えると家事がしやすい家や片付く家づくりに役立ちます。

また、ベランダを使ってはいないつもりでも、エアコンの室外機置き場になっているというケースもあります。ベランダを無くすことで、室外機を置くスペースがどこになるか、ダクトを延長する工事が必要にならないか、確認しておきましょう。

3. まとめ

ひと昔前までは洗濯物を干す場所として一般的だったベランダですが、最近は花粉対策や生活スタイルの変化、家事の効率化により、部屋干しすることが増え、ベランダを使わない家が増えています。しかし、ベランダは使っていなくても、掃除や防水メンテナンスが定期的に必要で、維持管理を行わなければ、雨漏りなどの原因になってしまうことから、使っていないベランダを撤去することにはメリットがあります。ベランダを撤去する際には、外壁や窓の修繕や補修が必要になること、ベランダを無くすことで布団を干す場所や室外機を置く場所が必要になることを想定して、外壁リフォームや室内のリノベーションとセットで考えることが大切です。

使っていないベランダがあるのであれば、外壁リフォームやリノベーションの際に、撤去を考えてみることが出来るかもしれません。

 

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